にいがた就職応援団ナビ2025

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女性技術者も活躍!復旧工事をはじめ多くの公共工事を支える土木のスペシャリスト

公共工事の技術的支援を通して、安心・安全な地域社会の実現に貢献

一般財団法人新潟県建設技術センターは、新潟県や県内市町村が行う公共事業における、土木・建築構造物の品質確保と建設技術者の資質向上のために、第三者的立場からさまざまな技術的支援を実施する非営利団体です。県内の7カ所に拠点を設け、公共工事発注者支援事業、研修事業、各種調査・研究補助及び普及啓発事業、建設材料試験事業を展開。社会基盤の安全確保の観点から、近年は地震や豪雨などの復旧支援業務にも積極的に取り組んでいます。

今回は技術部に所属する入社5年目の木村さんに、業務内容や仕事のやりがい、働く環境などをお聞きしました。

技術部技術第2課 技師

木村 聡美さん

「私たちの仕事は構造物を直接手掛けるわけではありませんが、そこで暮らす人たちの生活を支えることができるやりがいの大きい仕事です。これからも「信用・信頼」をモットーに、まだ未経験の工種にも挑戦していきたいです」

発注者と施工業者の双方に寄り添い、公共工事をサポート

主に公共工事発注者支援の積算業務と施工管理補助業務を担当しています。積算業務は、発注者である新潟県や各市町村から依頼を受けて、工事の予定価格を決める業務です。自治体のやりたいことと予算を精査し、設計図面や積算基準などをもとに工事金額を算出します。施工中は定期的に現場へ出向き、進行具合や構造物の品質が確保されているかを確認して発注者へ報告。これがもう一つの施工管理補助業務で、設計図通りに正しい作業手順で施工されているか、使用する建材や寸法は誤っていないかを技術者の視点からチェックしています。

公共工事は税金が財源となるので、適正な工事金額を算出することはとても重要です。また、工事が始まれば施工業者とコミュニケーションを図りながら円滑に進むよう取り組みます。私たちの役割は発注側と施工側の間に入ってパイプ役になることです。大きな事業の一部を担っている立場として、責任感を持って業務にあたっています。

  • 【積算業務】工事にかかる費用を事前に算出する仕事。詳細な費用を算出することで、必要なものと不要なものを明確に。「最低限の予算内で利益を残す」ために試行錯誤しています。とてもやりがいのある仕事です。

  • 【施工管理補助業務】現場監督の補助をする仕事。自分が積算した案件が、予定通りに進行しているか。作業に間違いがないかを実際に現場に出向き確認。最初から完成までのフローを実際に体感できるところも魅力のひとつです。

大きな達成感が味わえ、地域に貢献していると実感できます

入社して最初に担当したのが、道路を整備して新たな橋を架けるという現場でした。スケールの大きさを肌で感じられたと同時に、積算方法やスケジュール管理をはじめとする多くの知識と経験を得ることができました。現在は災害復旧工事の案件に数多く携わっています。復旧工事は品質や正確さはもちろん、完成に至るまでのスピードも大切なので、臨機応変さがより求められます。ほとんどが突発的に発生する案件なため大変ではありますが、住民の方々が1日でも早く安心・安全に日常生活を送れるよう迅速かつ柔軟な対応を常に心掛けています。

この仕事は毎回新しい発見があり、何も無かったところに道路や橋が少しずつ出来上がっていく光景を目の当たりするとモチベーションもあがります。公共工事は責任が大きい分、無事に完成した時の達成感は大きいですし、何より、自分たちが携わった工事を通じて地域の皆さんの役に立てるという点がこの仕事の魅力です。

挑戦できる環境が整っている、アットホームな職場です

わからないことは同じ班の上司や先輩だけでなく、違う課の人も丁寧に教えてくれるなど、垣根の無い風通し良い職場です。当センターでは新人教育に注力しており、新入社員1人に指導担当員が1人つくマンツーマン体制を敷いています。業務に関する指導はもちろん、ちょっとした疑問や悩みにも耳を傾けてくれるため安心して仕事を覚えられます。また、男性のイメージが強い土木業界ですが、女性技術者が数多く活躍している点も当センターの特長です。休憩時間は女子トークに花が咲くことも…(笑)。産休育休制度を含む福利厚生も整っているので、長く続けられると思います。

入社後、一級土木施工管理技士と技術士補の資格を取りました。受験費用負担など会社側が社員のスキルアップを後押してくれるので、やる気次第で知識や技術の幅が広がります。経験豊富なスタッフが多数在籍するほか、会社として実績も十分ですので新しい工種にもどんどんチャレンジできます。

5年後、10年後のなりたい自分を想像することが大切

就職してみて、人生の中で仕事が占める割合はとても大きいものだと実感しました。だからこそ焦らずじっくり自分自身と向き合うことが重要です。私も会社説明会や企業分析をしながら情報収集をしたり、実際にそこで働く先輩たちの声を聞き、漠然としてではなく就職後の具体的なイメージ膨らませました。将来のビジョンが明確になれば、仕事への興味ややりがいも自然と見つかると思います。

入社前に積算知識や資格が必要ということはありません。最初のうちは不安も多いでしょうが、まずは疑問に思うことが大切。積極的に質問することで理解もより深まります。2017年に「にいがた女子土木会議」が発足するなど、業界で働く若い女性が年々増加し、横のつながりも拡大しています。スケールの大きな仕事がしたい、公共工事を通じて地域や社会に貢献したいと考えている学生は、性別を問わずおすすめです。私たちと一緒に豊かな未来を創造していきましょう。

自身が初めて担当した公共工事は現在も施工中で、橋が架かって無事に完成したするのを心待ちにしているという木村さん。「仕事を重ねていくうちにそれぞれの地域に愛着がわいてきます」と笑顔で話してくれたのが印象的でした。

インフラ整備は私たちが社会生活を送る上での生活基盤を築くと共に、快適な未来を創造していくための共有財産です。技術者として成長できる環境が整っているだけでなく、地域づくりのサポートを通して地元の、そして新潟県の発展に貢献できる。それがこの仕事の醍醐味なんだと感じました。

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