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ガスの老舗商社から見る、ガスの可能性とは?

地域に根ざしてモノづくりや医療を支える県内シェアトップのガス専門商社

近頃の脱炭素の世界的な動きの中で、今、ガスの可能性に注目が集まっています。酸素ガス、炭酸ガス、窒素ガスなどは、今やモノづくりや医療の現場に不可欠。また災害時にはLPガスはその特性を発揮することで、地域の安全や復興の力になっています。

カネコ商会は昭和3年の創業以来、ガスの総合商社としてあらゆる産業や人々の生活を支えてきました。また各種ガスの生産プラントやローリー、医療用酸素の専用充填所を県内で唯一所有するトップ企業としても地域の発展に貢献しています。

今回は同社の事業と強み、社会情勢に鑑みた今後の展望などについて聞きました。

取締役営業本部長

佐藤 太基

「創業100年に向けて地域密着型営業で多様なサービスを提供していきます」

貴社の事業を教えてください。

高圧ガス、LPガス、医療ガスなどを中心に、それに伴う産業機器や住宅機器、医療機器といった幅広い製品を取り扱っています。お客様は一般家庭から官公庁、教育機関、民間企業まで様々。食品や医療、建築、自動車、半導体など、あらゆる分野の産業インフラと、私たちの暮らしに欠かせない生活インフラを支えています。

とはいえ、産業用のガスといってもなかなかイメージしづらいかもしれません。例えばモノづくりの現場では、溶接の際、その施工に合わせたガスが用いられています。医療では、人工呼吸器に酸素ガス、MRIにはヘリウムガスが。また病院は菌が入りにくいよう空間の内圧を高くしているのですが、そうするための人工空気は酸素と窒素でつくられています。新型コロナウイルス禍において、院内感染予防の意味でも、その重要性はさらに高まったように感じますね。

いずれにしても、常にお客様目線での対応を心がけ、その日使うものを配達したり、困りごとを解決したり。単に商品を販売するだけでなく、様々なサービスでお客様や社会に貢献するのが私たちの仕事です。

同社の営業所には、迫力あるガスの施設が連なっています。

強みはどこでしょう。

まず、ガスの地域シェアトップ企業であることです。上越から下越まで県内全域を広くカバーし、90年以上に渡って順調な業績を築いています。また、取り扱い分野が幅広いのも特徴の一つでしょう。高圧ガス、LPガス、医療ガスなど、ほぼ全てのガスをトータルセールスできること、つまり必要に応じて各種ガスをワンストップで提供できるのが、お客様にメリットを創出できる大きな強みです。

中でも、分散型エネルギーと位置付けられるLPガスは、個別供給のため大規模災害時の復旧が速やかであるという点が評価され、非常用空調設備などに多く採用され始めました。このような特性に合わせて的確かつ多様なアプローチができるのも、多分野を取り扱う当社の利点なのかもしれません。

さらに、生活に欠かせないインフラを提供しているため景気にあまり左右されない安定性や、 CMなどを通して「カネコ商会」という名前が県内に浸透していることなども、就活生の皆さんには魅力に感じてもらえるのではないでしょうか。

地域の産業を支えるガスの役割が高まっています。

営業職の面白みは何でしょう。

自分の提案をお客様に喜んでもらえたときに最もやりがいを感じます。そのために必要なのは、まずお客様の事業を理解すること。製造業ならば、どのような製品をどのような業種に販売しているのか、急を要しているのか、時間はかかっても品質を追求したいのかなど。それらを踏まえたうえで、ガスおよび周辺機器のプロとして常に最良の提案を行います。例えばロボット化を勧めて良い結果につながり、「おかげさまで売上が倍になったよ。ありがとう!」と感謝の言葉をいただくと、こちらも大きな充足感を得られます。

また半導体事業をはじめ、最先端のモノづくりを目の当たりにできるのも醍醐味です。そこから世の中の情勢を読み解き、新たな提案を発想していく面白さも。だからこそ若手の営業職には、もし興味のあることや追求したい分野があれば、それを営業活動につなげてほしいと思っています。そうすることで仕事はぐんと面白くなるはずですから。

タブレット端末の活用などIT化も進めている。

今後の展望を教えてください。

昨年末、政府の成長戦略会議で「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けた実行計画「グリーン成長戦略」が公表されました。これは簡単に言うと「脱炭素」を目指す取り組み。新潟県もその宣言をしている都市の一つであり、早くも動きが加速しています。その一環で燃料アンモニアガス産業や水素ガス産業が注視されていることからも、今後、ガスの重要性がより高まることは明らかです。県内トップ企業である私たちが果たす役割も大きいと考え、これをさらなる成長につなげたいと思っています。

また、災害時の速やかな復旧で注目されているLPガスの拡販も目標の一つ。今後はより多角的なアプローチで、100年企業に向かって前進していきたいですね。

若手社員が多く、活発な雰囲気も同社の特徴

どのような人材を求めていますか。

大切なのは、素直に人の話を聞く姿勢。また困っている人を助け、他人を思いやることのできる人、一つのことに最善を尽くして粘り強く取り組む人との出会いに私たちは期待しています。

「ガスの専門知識がなくても大丈夫でしょうか」という質問もよく受けますが心配無用です。もちろん文理も問いません。なぜなら当社は働きながら学べる機会が充実しており、多くの文系出身者が活躍しているからです。

入社したら、本社で行われる1カ月ほどの新入社員研修を経て配属先へ。営業所ごとに地域色を反映した得意分野があるため、先輩社員や上司の営業活動に同行しながらじっくりと仕事を覚えていく流れです。その間も、商品知識を得ることのできるメーカーの勉強会や、資格取得のための講習会などを会社が用意し、しっかりとバックアップします。

ルート営業が基本ですが、自分の興味ある分野を開拓していくことももちろん可能。インフラに携わっていることに誇りや使命感を見出せる人にとっては、やりがいに満ちた仕事だと思います。

「ガスの可能性が高まるなか、時代の変化に対応して好奇心を持って働ける人が活躍できます」と語る佐藤営業本部長

新潟県民ならば、CMなどで一度は耳にしたことのある有名なトップ企業。さらに脱炭素を掲げた国の施策においても、重要な役割を占める将来性にあふれた会社です。

入社後、新入社員は本社で1カ月間の研修を受けます。事業全体を見渡しながら、社会人としての振る舞いや具体的な業務のイロハ、業界の動向などをしっかりと把握できる貴重なひとときとなるでしょう。

「専門知識を身につけるのは入社してからで十分」とのメッセージは心強く、またガスを通じて自分の興味ある分野に切り込んでいける豊かな可能性も、同社の魅力の一端と言えそうです。

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