アライコウギョウ
鍛造技術であらゆる製品の基盤をつくる!新井工業のモノづくり
まっさらな鉄を操り形を描き出す、鉄のプロフェッショナル
1974年に設立。半世紀近くの長きにわたり、鍛造技術を用いたモノづくりを担ってきた新井工業。自動車をはじめとしたさまざまな機械の部品の開発・製造を手がけ、国内外の企業と取り引きを行う県内有数の鍛造所です。大量生産はもちろん、小ロットや難易度の高い加工が必要となる部品の製造も行い、高品質・高精度を誇る製品づくりを行なっています。
近年はこれまでの部品製造に加えて完成部品の製造も行い、さらにはグループ会社の東亜鍛工所の開発部門と連携した製品開発に携わり、長年培った技術を生かした新事業も展開しています。
同社のモットーは「チャレンジ」と「改善」。時代に求められるモノづくり、技術革新に積極的に取り組む同社の実状、働く人や職場環境に迫ります。
上信越道・上越インターから車で約30分ほどの場所に事務所・工場があります。
汎用性と実用性の高いモノづくりを可能にする鍛造技術
新井工業が手がける“鍛造”とは、高温で熱した鉄を叩いて鍛え上げ、変形や加工を加える金属加工法です。中でも同社はハンマー、プレス成形技術に特化した高強度の部品製造に定評があり、設計から材料切断、熱間鍛造や機械加工といった7つの工程で、製品の一貫生産を行なっています。
鍛造技術を用いて製造するものは、一体どんなものがあるのでしょうか? 採用担当の斉藤さんにお聞きしました。
「生活に身近なものだと自動車やバイク、建設機械や農業機械、大型トラックやクレーン、さらに水門の減速機など、機械から設備の部品まで多岐にわたります。ギアは動力を伝えるのに欠かせないもので、あらゆる機械を動かすための要でもあります。私たちの技術や仕事は、多種多様な分野の目には見えない部分で活躍しているんですよ」と斉藤さん。
これまで培った技術力の高さが評価され、最近では完成部品の受注も増えてきました。「今後はこの分野にも力を入れ、機械や設備の導入も検討しながら、業務の幅を新たに広げていくことも目標です」。
各種手当や待遇面が充実。社員間の関係も良好で居心地の良い職場
仕事内容や会社の魅力について、先輩社員の皆さんにも聞いてみました。
2018年入社の内田滉太さんは高校卒業後、モノづくりに興味を持って入社。現在は、熱間鍛造の工程で3tハンマーラインを担当しています。「1,200度もの高温に熱して真っ赤になった鉄の塊をハンマーで叩き、歯車を成形、トリミングを行なっています。硬い鉄の塊が熱を加えることでぺしゃんこなっていく様子は、何度やっても面白いですね。70kgもの素材を扱うので自然と気力・体力が鍛えられます」と内田さん。
また、同社の魅力を尋ねてみると「待遇面が良いこと」だとか。「働きに見合った給与をいただいていますし、福利厚生も充実しています。先輩や上司もフレンドリーですし、休日は気の合う社員同士で一緒に野球やスノボを楽しむこともあり、職場の居心地はとても良いですね。僕のように体を思いっきり動かして、しっかりと稼ぎたいという人に最適だと思います!」。
個人の特性にあった働き方ができるのがいい
続いて、内田さんと同期入社の今井知樹さんに話を聞きました。「実家から近い会社を探していたのがきっかけで、入社を決めました。僕は人と話すことがあまり得意ではないのですが、一人で黙々と仕事に向き合える環境があるという点にも惹かれました。今の職場はとても満足しています」と今井さん。
部門によってチーム体制で行ったり、個々で作業を行ったりといろいろですが、できるだけ個々の特性や希望を生かした働き方ができるように配慮されているようです。
今井さんが働く機械加工の部門では、車の部品といった鉄製品の加工、検査、梱包などを担当。旋盤などの工作機械を使って切削や穴あけなどの加工も行ないます。「昨日は60仕上げた製品個数が、今日は70個になったりと、小さなことではありますが、一つでも多く製品を仕上げられることに成長ややりがいを感じます」。
機械加工では一人ひとりが黙々と作業をこなしていますが、休憩時間は先輩と趣味の話などを楽しんでいるそうです。「私が所属する部門は夜勤もありますが、その分、有給休暇も取りやすく、残業もありません。昔から好きだった音楽やゲーム、最近始めた筋トレと、プライベートを楽しむ時間がしっかり取れるのもうれしいですね」。
今井さんはマシニングセンタという工作機械を使って主に自動車部品などの鉄製品の加工や検査、梱包を担当。「作業の決まりごとはありますが、完成までのやり方を自由に決められるところが自分に合っていると思います」。
社員が安心して長く働ける環境づくりに注力
同社は各種手当やサポート、福利厚生など、安心して長く働ける環境づくりに力を入れてきました。通勤手当や残業手当の支給はもちろん、溶接や玉掛け、クレーンなど仕事上必須となる資格を取得するためにかかる費用を会社が全額負担。個々の生活やスキルアップを支える制度は、若手社員にも好評です。さらには1カ月、半年、1年ごとに皆勤手当があります。また、会社の業績に応じて業績手当が支給されます。
また、社員の誕生日にはお祝い金とバースデーケーキが支給され、ケーキは社員の家族の誕生日にもプレゼントされるといううれしい制度も!「先代社長の頃から“大切な社員の家族も支える”という社風が根付いています。社員が長く働き続けられる環境があるから、そのご家族も安心して暮らすことができる。そのために会社としてできることは、これからも大切にしていきたいですね」と斉藤さん。
職場は男性社員が中心ですが、年代を問わずフレンドリーな雰囲気だとか。「先輩・後輩同士で趣味を楽しむ人も多いですね。仕事を丁寧に教える、教えられることで信頼関係がしっかりと築けている環境です」と斉藤さんが教えてくれました。
2023年4月には全社員の基本給アップを実施し、社員の働きや頑張りをバックアップする制度がさらに整いつつあります。
内田さんと今井さんは2018年に新卒入社した同期。性格や考え方も真逆ですが、それぞれのポジションで自身の目標を持ちながら日々成長しています。そんな2人が共通して感じているのは「先輩たちはフレンドリーで話しやすい人ばかりで、分からないことは丁寧に教えてくれる」ということでした。
取材中、工場の方から聞こえる「ドーン!」という大きな音。鉄素材を叩いて鍛え上げ、さまざまな工程を経て製品として仕上がっていく…その一端となる“モノづくりの音”は、とても迫力がありました!
また、社内の雰囲気に関しては、今井さんが「同期の内田のように話すのが好きな人も、僕のようにコミュニケーションが少し苦手という人でも、どんな性格の人でも仕事を頑張れる環境です」と語っていたことが印象的です。個性や適正を見極めた仕事の割り当て、暮らしを支える制度の充実で、社員一人一人が輝ける場所がある会社だと実感しました。
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