専門・認定看護師インタビュー

信楽園病院 「慢性疾患看護」専門看護師 石﨑 香織さん

現在までの経歴を教えてください。

専門学校を卒業後、新潟市内の総合病院に入職。小児科、糖尿病・内分泌内科、腎臓内科、血液内科、消化器内科などに勤務しました。糖尿病のスぺシャリストとして活躍する先輩看護師の影響を受け、2002年に日本糖尿病療養指導士の資格を取得。次第に自分の専門分野が定まっていきました。
当院に入職したのは2008年。以来、糖尿病・内分泌内科、腎臓内科の外来病棟で看護外来を行っています。仕事を続けながら、2013年に新潟大学大学院保健学研究科へ入学。2017年3月に修了し、11月に専門看護師として認定を受けました。今年度から看護師主任となり、組織横断的に活動しています。

現在の専門看護師としての仕事内容を教えてください。

患者さんとご家族へのダイレクトケア、ケアの調整や倫理調整を行っています。スタッフに対しては、患者さんのケアや院内ケアチーム構築に関するコンサルテーションをはじめ、助言・教育を行っています。私自身のこうした活動を院内にもっと浸透させるため、師長会などでPR活動を行うこともあります。
医師会から依頼を受け、一般の方向けにフットケアの講義を行う他、母校の新潟大学で大学院生への実習指導や講義も担当。院内外で研究に取り組み、学会発表や専門誌への執筆も行っています。

資格取得を目指されたきっかけを教えてください。

お話きっかけは上司の勧めです。だけど当時は、この資格についてよくわからなくて。調べてみると、専門知識を活かしながら、患者さんやスタッフを支える「縁の下の力持ち」のような存在であることを知りました。その時ふと思ったんです。振り返ると自分も、最前線で表立って活躍するより、患者さんとじっくり話したり、周囲のスタッフをサポートしたりすることにやりがいを感じてきたなと。徐々に関心が高まり、資格取得を目指して大学院に通うことを決めました。

 

資格取得までの流れ、経緯を教えてください。

1年間は受験準備に充てました。専門学校卒の私は、大学の研究室で学ぶ経験をしていません。受験資格審査を通過するには、審査書類で研究実績をアピールすることが必要。大学院の先生と面談する機会を得て、入念な書類作成と自主学習を重ねました。
大学院では、4年間じっくり学べる長期履修制度を利用しました。1年目は週4~5日、仕事の後に講義。2年目からは時間の許す限り研究に励み、実習にも力を注ぎました。自分で計画を立てて実習病院に赴き、先輩の活躍ぶりを肌で感じながら、1つでも多く情報をキャッチしようと必死でした。
大学院を修了後、資格認定審査までの期間は、事前レポートを先輩に添削してもらったり、推奨図書を参照したりして試験対策を行いました。こうして決断から6年近くの歳月を経て、認定を受けました。

資格取得に際して、大変だったことを教えてください。

学業と仕事の両立です。職場では夜間・緊急呼び出しの免除など配慮していただいた他、上司や同僚、友人から毎日のように励ましの言葉をいただきました。入学金と学費も病院に負担いただき、多方面から支えていただきました。
最も苦労したのは修士論文ですね。私と同様、専門学校卒で研究の経験が乏しい学生も珍しくありませんが、先生方が研究と論文作成のノウハウを存分に提供してくれて、何とか完成させることができました。

資格取得前と後で、一番変わったと思うこと、
良かったことを教えてください。

仕事風景様々な分野で活躍する先輩や仲間とディスカッションし、刺激をいただいています。視野が広がり、学び得たことを現場での実践や教育に活かせるようになりました。
実践においては、自分の意図を明確に伝える意識が高まりました。経験値に頼るばかりでなく、裏付けとなる理論を明文化することで、相手が受け取るメッセージの質が変わります。相手の意見を受け取る時も同様で、背景にどんな気持ちがあるのかを考えながら言葉を受け止めるようになりました。

 

将来のキャリアプラン、目標を教えてください。

患者さんにとってもスタッフにとっても、より相談しやすく、活用しやすい専門看護師。そんな存在として認知してもらえるよう、皆さんの療養やケアの向上に確実につながる実践を、丁寧に重ねています。それが当面の目標であり、現在のライフワーク。相当なエネルギーを注いでいると思います。充実している証拠ですが、タイムマネジメント力を上げてさらに豊かな時間の使い方ができるようになったら、もう一歩先のキャリアプランも見えてくるかもしれませんね。

専門看護師を目指されている皆さんへ、
メッセージをお願いします。

専門看護師として活動を始めてからと言うもの、目から鱗が落ちるような毎日。自分のことも周囲のことも、これまで見えなかった部分が見え、「もっと知りたい」「学びたい」という気持ちが膨らみ続けています。こんなに刺激的でやりがいに溢れる仕事は他にはない!そう思います。
資格取得まで道のりは長いかもしれませんが、だからこそ、自分を支えてくれる存在の大きさも実感できると思います。皆さんと高め合い、一緒に活動できる日を楽しみにしています。

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