准看護師からキャリアアップインタビュー

モヤモヤを解決するには
まずは勇気を出して
一歩を踏み出すことです!
立川メディカルセンター 柏崎厚生病院
山田 千尋さん

現在までの経歴を
教えてください。

新潟県内の高校を卒業後、働きながら勉強できる環境を探して長野県の准看護学校へ入学しました。在学中、午前中は病院で療養介助員として働き、午後から看護学校へ通学していました。卒業後の2010年に地元の新潟県柏崎市へ戻り「立川メディカルセンター柏崎厚生病院」に就職。准看護師として経験を積んだ後、2018年に看護師にキャリアアップを目指して福島県にある通信制の看護学校へ進学しました。通信制を選んだのは働きながら資格を取得するためです。病院勤務を続けながらの勉強は大変でしたが、無事に看護師免許を取得。准看護師から看護師になり、引き続き同病院で働いています。

看護師の資格取得を目指したきっかけを
教えてください。

准看護師免許を取得してから10年以上が経過して、日々の看護業務を行う中で自分なりの看護観を持つようになりました。患者様一人ひとりの考えていることはみんな違います。不安なこと、望んでいることもみんな違います。そうした中でいかに患者様の思いに寄り添えるかが、自分としては大切だと考えています。より患者様のペースで看護介入できるようになるため、更に知識を深めたいと思ったのが資格取得のきっかけです。もっとも、最終的に家族に背中を押してもらった部分もありますし、周囲の理解が得られたのも大きいですね。

進学時にあたって不安だったこと、
また困ったことがあれば教えてください。

正直、不安はたくさんありました。単位の取り方から在宅での学習課題の進め方もわかりませんでした。学費や、仕事と両立できるのかも不安でした。金銭面に関しては国からの補助※1も出て助かりました。また、仕事との両立については勤めていた病院から有給休暇にプラスして特別休暇を頂くこともできて、とても助かりました。ただ、福島までの通学は大変でしたね。一ヵ月に2回ほど通学しなくてはならない※2のですが、自家用車での通学でした。雪国なので高速が大雪で通行止めのときは、柏崎から福島まで一般道で通ったこともありました。

※1:新潟県看護職員修学資金制度、日本看護協会奨学金制度

※2:現在、同校では新潟市を会場としたサテライト授業(スクーリング)を開催。これにより通学日数は変更されています。

修学中に印象的だったことについて
教えてください。

様々な病院で実習させて頂いたことが、すごく刺激になりました。学べることがとても多く、今まで自分が行っていた看護を振り返る機会になりました。看護に対する視野も広がり、自分の仕事に活かすこともできています。通信制のクラスにはさまざまな地域から幅広い年代の方々が集まります。上は70代までいてビックリしました。学校の課題について相談し合うなど、同じ目標を目指す仲間同士でしっかりとコミュニケーションを取れました。普通に働いていると違う環境の方と友人になれる機会はなかなか無いので、本当に貴重な場になりました。その頃のクラスメイトとはいまでも繋がっています。

資格取得の方法として、通信制を選んだ理由と、
よかったことについて教えてください。

私の場合は家庭といまの仕事を両立させるためにも、生活の拠点を変えることはできませんでした。これまで通りの環境のまま、通学できるのが通信制のメリットだと思います。看護を改めて学びながら勤務することで、実践の場での理解が深まり、看護の根拠や患者様を取り巻く問題点等に結び付けて考えることができるようになったと感じます。通信制とはいえ、月に2〜4回は福島のキャンパスまで通わなくてはならず、その際は勤務調整が必要でしたが、職場の方々に協力して頂いて資格取得することできました。

看護師資格を取得して、一番変わったこと、
良かったことを教えてください。

看護も年々進化しています。もちろん、仕事をしながら知識のアップデートはしていますが、改めて体系立てて学ぶことで看護の知識が深まり、より根拠を持った看護介入ができるようになりました。視野も広がりましたね。一つの病院にずっと勤務していると、どうしても考え方が固まりがちです。資格取得を通じて自分のなかの選択肢に幅が出たことを実感しています。また、「学生」を味わったばかりなので、若い看護師の指導でも同じ目線に立った指導ができるようになりました。不安な点も感覚として理解できるのは強みだと思います。

将来の目標、夢を教えてください。

看護は日々進化しています。社会の情勢も刻々と変化しています。いくつになっても勉強を続けて、知識と経験を深めていきたいですね。そしてより患者様の立場になって寄り添うことのできる看護師になりたいと思っています。これからも高齢化はますます進んでいきます。病院の外でも多くの医療が必要となるでしょう。いまも在宅での生活に困惑している患者様やご家族を多々見かけます。いずれは現場でそんな方々の力になれたらと思います。在宅の「理想」と「現実」には必ずギャップがあります。そのギャップを埋めるお手伝いができれば嬉しいですね。

看護師の資格取得を考えている皆さんへ、
メッセージをお願いします。

看護師になりたいと思っている准看護師の皆さんは多いと思います。けれど今の生活から進学できるのか?仕事と学業の両立ができるのか?など、不安を感じている方も多いでしょう。そのモヤモヤを解決するには、まず勇気を出して一歩を踏み出すことです。あとは看護師資格を取りたいという強い信念があれば、必ず頑張れます。年齢を重ねると、どうしても一歩を踏み出すのが不安にもなります。けれど自分のためにも踏み出すべきです。新たな経験が多くの学びに繋がり、必ずスキルアップでます。強い気持ちがあれば、きっと夢は叶います!

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