そもそも「インターンシップ」とはどのようなものでしょうか。文部科学省が定めるところによると、「学生が在学中に、企業等において自らの専攻やキャリアに関連した就業体験を行うこと」とあります。 つまり「インターンシップ」とは就業体験(仕事体験)のことで、アルバイトやボランティアとは明確に意味合いや目的は異なります。
近年では就職活動の前段階として、長期休暇を利用してインターンシップに行き、実際の仕事に触れたり社会や会社を体験する学生・企業が増加しています。
インターンシップのプログラム内容は、様々なバリエーションがあります。実際の仕事現場で実習を行う企業もありますが、グループワークによる疑似的な就業体験や課題解決をテーマにワークを行う企業も増えています。 また実施期間も1日で完結する仕事研究を目的としたものから、1〜2週間かけて行うもの、あるいは1ヶ月程度のプログラムで行われる場合もあるようです。
スケジュールが合うようなら、複数のインターンシップに参加してみてはいかがでしょうか。より多くの学びがあるはずです。 なお応募者多数の場合には、選考が実施されるケースもあります。提出物や応募の締切日などをよく確認しましょう。
授業の一環として実施するもの(単位認定あり)、キャリアセンター等が仲介支援するものがあります(単位認定の有無は、各大学・実施プログラムにより異なります)。キャリアセンター等や学部の担当部署で応募手続き方法などを確認しましょう。
インターンシップは、あくまでも「仕事体験」です。採用選考とは、一切関係がありませんが、社会を知る、仕事や将来について考えるきっかけとしてぜひトライしてみましょう! 企業によって異なりますが、報酬・交通費は支給されない場合が多いようです。自分なりの目的を決めて取り組みましょう。
大学生活では、意識して新しい環境に飛び込んでいかなければ、同質なコミュニティを形成しがち。大学・サークル・アルバイトなどでは、自分の年齢や境遇に近い人と接することの方が圧倒的に多かったのではないでしょうか。そうすると、「社会人力」を磨くことはなかなか難しくなります。
インターンシップは、学生が堂々と社会(企業)に飛び込める絶好の機会なので、ぜひ利用しましょう。 「実際の会社」「仕事をしている生の社会人」に触れることで、将来への考え方や「働くとは何か」を考えるきっかけにもなるはずです。
世の中にある仕事(職種)といったら、どんなものがあるか、知っていますか?営業、事務、製造・・・ それ以外は?
総務省の分類では、以下のようになっています。
【参考】日本標準職業分類(平成21年12月統計基準設定) 分類項目名
インターンシップを経験することで「生の仕事」に触れることができ、たとえその仕事の一端だとしても「リアルな体験」をすることができます。さらに、就職活動が始まってからではなかなかオープンにしてもらえない企業の内部まで、見学したり教えてもらえたりするケースもあります。 自分自身が知らなかった、あるいは興味がない仕事の体験だったとしても、インターンシップをすることで初めて分かることはたくさんあるはずです。その仕事が好きになることもあれば、「自分には向かないな」という発見につながることもあるでしょう。その発見こそが、インターンシップの何よりの収穫になります。
仕事に関しては経験がないので知らないのが当たり前ですが、少しでも仕事や会社のことを知るには、アルバイトやボランティアよりインターンシップの方がずっと効果的と言えます。 百聞は一見にしかず。自身の可能性をぐーんと広げられるきっかけが、インターンシップにはあるはずです。
仕事体験ですから、まずは会社に行くためにきちんとした身だしなみを整えなければいけません。また、社会人と会話をするに相応な言葉づかいも必要です。いわゆる「ビジネスマナー」です。 これらを最初から完璧に行うことはなかなか難しいですが、就業体験をする中でその力はどんどん磨かれていきます。
現在の学生は、知らない人・大人・社会との触れ合い(慣れ)が欠けている人が多いようです。ですから、目上の方とコミュニケーションをとる経験が少ない人ほど、インターンシップによる社会経験が自身のコミュニケーション能力の向上に役に立つとも言えます。
インターシップに参加すると、企業担当者だけでなく、そこに参加する学生同士でも初めて会う人が多くなります。そこで知り合った人とは、後の就職活動においても情報交換をしたり、時に励まし合い、時に競い合う「仲間」となっていくはず。 また「インターンシップ」という同じ経験を共にした仲間がいるというのは、後々きっと心強いものになるでしょう。