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災害復旧プロジェクト

地域の安全・安心を守る小池組の仕事
新潟県北豪雨  災害復旧プロジェクト

2022年8月3日15時15分、山形県米沢市などに大雨特別警報が発令された。次いで県境を接する新潟県村上市・胎内市・関川村にも同警報が発令。日付をまたいだ4日深夜1時56分のことでした。雨は夜通し降り続け、各地で同時多発的に土砂災害が発生。直撃を受けた村上市小岩内区は、家屋などにも甚大な被害が生じました。県からの依頼を受け、この災害の復旧作業にあたった小池組。今回、陣頭指揮をとった3名に話を聞きました。

MEMBER
01
工務部 課長
大滝 稔樹
02
工務部 工事主任
矢田 祐紀
03
工務部 工事主任
渡邊 雄大
その時、何が起こったのか
これまでに経験したことのない自然災害に直面

日本列島は別名「災害列島」とも表現されることがあります。四季のある日本は季節の移ろいが魅力ですが、近年の地球温暖化の影響なのか猛烈な気象現象が生じることも珍しくなくなりました。2022年8月3日から4日にかけて村上市などを襲った豪雨災害でも多くの被害が出ました。広範囲で土石流が発生し、国道7号線も冠水しました。山を背負う立地の集落・小岩内(こうわうち)は土石流に襲われ大きな被害を出しました。

小池組は長年、村上市に基盤を置き、「故郷に奉仕する精神」で、日ごろから自治体からも厚い信頼を寄せられている会社。社員数は30人ほどですが、確かな技術力で数々の賞も受けています。

「3日の雨が激しくなってきた段階で、国交省の羽越河川事務所から河川パトロールの要請が入りました」。大滝課長と矢田さんが担当したのは荒川上流から海までの両岸。雨は時間と共に激しさを増し、水かさがどんどん増してきます。国交省からの指示を受け、荒川に通じる排水樋管(川や水路の水がより大きな川に合流する場合、合流する川の水位が洪水などで高くなった時に、その水が堤内地側に逆流しないように設ける施設)のポンプを回します。夜通しの作業。スマホの雨雲レーダーを見ると、線状降水帯が形成されていました。川の水位は上がる一方。村上市全域に避難を促すエリアメールが配信されたのを機に、安全のため2人も現場を離れます。

小池組はどんな活躍をしたのか
あらゆる手段を考慮し、住民のライフラインを確保

当時、渡邊さんは村上市内の自宅にいたものの、荒川の河川上昇を受け、消防団の一員として待機。状況次第では避難誘導を行うことになっていました。幸いにもそれは避けることができましたが、国道7号線が冠水したため翌日は出社できず、インターネットなどで状況の把握に務めました。「こんな経験は初めてでした」(渡邊)。

「家屋の浸水はもちろん、土石流関係もたくさん出ていました。ニュースでは小岩内の被害が、停電と断水も起きていました」(大滝)。その原因を探るため村上市から被災状況の確認を任され、現場へ。神林地区のライフラインとなる水道施設が冠水で水を被り、機能しなくなっていました。一刻も早く復旧しなければいけない状況でしたが、そこへ行く道路は4箇所で土砂崩れを起こしていました。住民のライフライン確保は最優先なので、まずは工事会社が水道施設まで行けるようにするため、休日返上でおよそ一週間かけて土砂を取り除き、土嚢を積んで応急処置をしました。

小岩内にも入りました。登山道沿いに土石流が集落を抜け、集落に通じる道路にも及んでいました。「まず道を作らなくてはならない。状況もシビアで、どうやって進めていくか考えるのも大変でした」(大滝)。「自分たちは管理者として早急に復旧プランを練らなければなりません。これほどの大規模な災害は経験したことがなかったので、やってみながら対応を探るしかなかったです」(矢田)。「私は県から河川の被害状況パトロールを委嘱されて、3本の河川を担当しました。大小20箇所ほど護岸が崩れていたり、流木が溜まっている場所がありました。すでに応急処置はできていますが、本格的な復旧工事に着手するのはこれからです」(渡邊)。

地域への思い
地域住民の安全・安心のために、いつも全力で対応

今回の災害対応を通して、大滝課長は「長年、地域工事に携わってきて、河川・道路状況に精通する当社だからこそ復旧活動に効率よく取り組めたことがよく分かりました。こういうところで地域貢献ができたんだということを実感した機会にもなりました。やるからには全力でやらないといけない」。あらためて心に刻んだと言います。同じく現場で指揮をとった矢田さんは、「地元住民のためにも全力で、早く、丁寧にという心構えで作業にあたりました」。

「有事の際には地域のためにしっかり対応しなければならないという思いがありました。今回の水害を経験し、なお一層そういう気持ちが強くなりました」と、渡邊さん。

長年、地元の工事に携わってきた経験、自治体との連携、会社の意思決定のスピード感、現場での的確な判断。地域に密着する小池組でしか、なし得ないことがきっとある。そんなことをあらためて実感できた今回の復旧工事。もちろん、災害は起きないに越したことはありません。しかし避けられないのなら、「備え」と「対処」は必要です。これからも小池組は地域のために、いつでも培かってきたノウハウを活用します。

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