イチカワセンコウジョウ
当社は綿やウールなどの天然繊維、合成繊維やその複合素材の糸を染める委託加工の染工場です。1904年に手編みの糸や風呂敷などの染めから始まり、現在は肌着やスポーツ・アウトドアメーカーのインナー、靴下、制服など、身近な衣料品の糸の染色を中心に行っています。幅広い色や素材への対応に加え、温感や涼感、肌に優しい加工など機能性加工も実施。当社の染色技術は色や機能面において、流行のファッションに影で一役買っているのです!
工場がある五泉市は五つの泉と書くように、それだけ水が豊富な地。他の地域では水の中に金属成分が多く含まれており、染色は金属封鎖剤を水に入れて行いますが、この地域の水は比較的金属成分が少ないため、薬品を使う必要がありません。無駄な薬品を使わずに染められる水の質が、発色の良さや品質に大きく影響しているのです。水と染色の質を維持するため、工場周辺の側溝清掃や環境美化にも取り組んでいます。
染色に欠かせない水への配慮はもちろん、自然にも人間にも優しい染料、助剤、薬品を使って生産活動を行うことにも、長年こだわり続けてきました。また、当社は素材選びから工程、完成までを全て日本国内で行なった商品のみが認定される「J∞QUALITY」に認証され、染色加工において本物のメイドインジャパンであることを証明。高品質かつ安心・安全なものづくりを通して、皆さんの生活に彩を添えられるよう努めています。
ニット糸をお客様からの注文に応じた色に染める「染色加工」が仕事で、その中でサンプル用になる糸の染色を担当しています。作業の流れとしては、色のデータをもとに、チーズ巻きという糸を一巻きにしたものを圧力釜に入れて糸に色を付け、染色後に温感や涼感など機能性加工を施します。現在は後輩の指導も行なっています。
自分の工夫で、染色がうまくいった時です。例えば、ウールなどは羊の個体によって毛色も異なりますが、合わせなければならない色は同じという時に、この毛色にはこのくらいの染料の分量と見積もって微調整をします。うまく染め上げたときは達成感と自分の成長を感じますね。あと、お店で見かけるニット製品の色や手触りで、商品の良し悪しや「この色は染色者泣かせだな…」というのがわかるようになりました(笑)。
今まで染めたことのある素材や染料でも、その日の気候や湿度などによって、染めあがりに差が出る点です。色に関しては、気温差が大きく影響しますし、経験を積まないと調整や判断が難しい部分でもあります。染めあがった最終段階で大きな色差が出ていないか、人間の目でしっかりと確認して調整しています。あと、危険な薬品や高温の圧力釜を使う仕事なので、やけどや怪我をしないよう安全面には特に気を配っています。
向上心を持って、真摯に仕事に向き合える人です。染色は思い通りに染まらないことも多々あり、トライ&エラーの精神が大事。私もたくさん失敗を経験したからこそ今がありますし、先輩方が失敗談を話してくれたのも励みになりました。失敗を経験した上で次に挑戦できるかどうかが、仕事で成長できるかどうかの鍵になると思います!
自分の手で染めあがりが左右される分、うまくできた時の達成感は格別です。
分からないことや困ったことはなんでも聞ける雰囲気です。
他にこんな企業も見てみませんか?