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株式会社大原鉄工所

国家的プロジェクトへの参画で社会に貢献
雪上車、バイオガス発電機の技術者集団

大原鉄工所の創業は1907年。石油掘削用機械部品の鋳造メーカーとしてスタートしましたが、大きな飛躍のきっかけは、日本で初めて雪上車の量産に成功したことでした。同社の志は、自らの技術を通して社会的ニーズに応えることです。雪上車のトップメーカーでありながら、廃棄物処理施設やリサイクル施設の機械設備を手がけるなど環境分野にも事業を拡大。近年は国家的なプロジェクトに続々参画し、確かな実績を築いています。同社の先見性と、それによって生まれた強み、新たなトピックスなどをご紹介しましょう。

基本データ

  • 創業/1907年(明治40年)10月
  • 資本金/4500万円
  • 本社所在地/新潟県長岡市城岡2-8-1
  • 連絡先/0258-24-2350
  • 社員数/170名(2018年12月現在)
  • 売上高/37億7800万円(2018年5月期)
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「車両」と「環境」の2本柱をさらに拡充

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大原鉄工所の歩みは、時代に呼応し、技術領域を広げてきた革新の歴史でもあります。石油掘削用機械部品に始まり、掘削用泥水ポンプ、水門設備、下水処理機器、廃棄物処理機器へと、常に公共性の高い製品開発に取り組み、社会的ニーズに応えてきました。現在は、車両事業と環境事業を2本柱として、さらなる技術向上に努めています。

同社の根幹を支える車両事業では、1952年に国内で初めて雪上車を量産化して以来、スキー場のゲレンデ整備車における日本唯一のメーカーとして国内シェア40%を獲得。さらに、防衛省に納める自衛隊用雪上車や南極観測隊が使用する雪上車のほとんどを製造するなど、多方面に貢献しています。また最近では、フルモデルチェンジした新型ゲレンデ整備車「RIZIN」もデビュー。「これまで同様、環境対応型であることはもちろん、長岡造形大学に協力を仰いでデザインにもこだわりが。よりかっこいい雪上車が完成しました」と小坂井常務。ヨーロッパの競合メーカーと渡り合う、時代に即した新製品の誕生です。

一方、環境事業の始まりは、1959年に着手した屎尿処理における化学処理装置の開発・製作でした。その後、リサイクル分野にも進出。容器包装リサイクル法の施行に応じて容器を粉砕して材料ごとに分別する機械を開発し、それがプラント受注へとつながる礎となりました。近年は、バイオガスエネルギー事業のさらなる拡大、自治体インフラ向け新技術の開発、AI搭載型手選別ロボットの開発販売などに注力しています。

時代を鋭く読み、それに伴う変化をいとわずチャレンジを続ける。その姿勢こそ、著しい成長と着実な事業拡大を叶えた同社の強みです。

国家的なプロジェクトでも力を発揮

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環境事業における主力製品は「バイオガス発電設備」です。これは生ゴミや食品残渣、下水汚泥、家畜糞尿などから発生するメタンガスを使った装置で、これまでに30kWh、60kWh、90kWhの小型発電機を開発。長岡技術科学大学との産学協同により、バイオガスを利用した多様な環境システムの研究・開発に取り組み、確かな実績につなげています。

機械の販売だけでなく、それをコアにプラント全体を手がけ、売電による収益の一部を自治体に還付するPFI(プライベイト・ファイナンス・イニシアティブ)も好調。バイオガスによる再生可能エネルギー事業は、着々と拡大しています。「数年かけて完成させた三重県の『バイオガスパワープラント伊賀』が2018年春から稼働。これは約40トンの生ごみを処理する日本有数の大規模設備です。数年前までは全国に10台弱しか展開していなかった民間バイオガスプラントも、今や100台を超えました」と小坂井常務。再生可能エネルギーが話題に上らない日はないほどの昨今、新たな市場を創生した同社の取り組みは、ますます注目を集めるでしょう。

また新たなトピックスとして、2つの開発案件が進行しています。1つは、環境省の「中小規模廃棄物処理施設における先導的廃棄物処理システム化等評価検証事業」(北海道平取町)。もう1つは、国土交通省による「B-DASHプロジェクト 小規模下水処理場を対象とした低コスト・省エネルギー型高濃度メタン発酵事業」(新潟県長岡市)。「長い名称ですが(笑)、いずれも視点は同じで、環境省のものは都市ゴミの処理法、国土交通省のものは下水処理場のエネルギーコスト削減をテーマにした設備開発です。小さな自治体がインフラを維持するのが難しい今、機械メーカーとして低コストで効果の高い設備を各省に提案し、認められたものです」。

まさに、同社の高い技術力と提案力、そして先取の気質が、国家的なプロジェクトへと昇華された事例です。

技術者の探究心とやりがいを満たす好環境

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さらには、廃棄物処理場で活躍するAI搭載型ロボット「MAX-AI」の販売もスタートしました。これは廃棄物を細かく選別する機能を持ち、人力で行われていた作業を代行できる開発製品。人材不足がさらに深刻化する将来に向け、新たな事業となり得るものです。

このように、同社の強みはニッチな分野に特化した事業展開です。「他社と価格競争にならず、ある程度独占販売できる市場を狙う、ベンチャー集約企業のようなところが面白み」と小坂井常務が言うように、安定基盤を保ちながら常に新たなマーケットを探しています。目指すは、再生可能エネルギーの総合メーカー。事業規模の拡大に主眼を置かず、程よい規模に育てて十分な資金を確保し、社会貢献度の高い製品開発に投資する。それが、社員のやりがいや満足度にも通じる同社の揺るぎないポリシーです。

また年齢や経験に関わらず、社員一人ひとりに与えられる裁量が大きいのも精鋭の技術者集団ならでは。「さらに、大手企業と違って仕事の領域が幅広いため、多くのスキルが身につきます。技術者の探求欲は確実に満たされるでしょう。とはいえ創造力や行動力があれば、文系出身者も、もちろん女性も大いに活躍できますよ。知識は入社後にいくらでも手にすることができますから」。

バイオガスに関わる化学系のラボを備え、雪上車のスペシャリストとして1名の社員が南極観測隊に同行するため、“南極好き”からも熱い視線を集める同社。多様な事業を展開するからこそ、集まる人材も個性豊かです。それらの育成を重要課題と位置づけ、スキルを身につけるための各種研修はもとより、年代の近い同部署の先輩が指導役を務めるエルダー制度を導入するなどして教育面でも新入社員を手厚くバックアップ。自動車整備士や土木施工管理技士など、必要資格の取得サポートも充実しています。また年間休日122日を確保するなど、ワークライフバランスにも配慮して働く環境づくりに注力。それらの取り組みが奏功し、2013年以降に入社した学卒社員の離職率0%という好結果につながっています。

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