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光陽産業株式会社

独自の超精密加工により強みを確立
国内シェアトップのガス栓メーカー

光陽産業は、国内トップシェアを誇るガス栓のリーディングメーカーです。そのカギとなったのは、機能性と安全性を極めた独自の超精密加工技術でした。同社はそこで培った技術力と開発力、磨き上げた対応力を強みに、水道の部材や新幹線の車輌用バルブを手がけるほか、航空機や医療関連の分野にも活躍の場を広げています。また最近では、革新的な空調用部品の製品化にも成功し、展示会で好評を得るなど、新たな市場の獲得にも成功しています。その快進撃を支える精密技術や生産環境の工夫などを紹介しましょう。

基本データ

  • 創立/1926年6月15日
  • 資本金/3億円(2018年6月現在)
  • 本社所在地/東京都品川区豊町4-20-14
  • 上越工場所在地/新潟県上越市北本町3-1-8
  • 連絡先/025-523-2181
  • 社員数/350名(男性206名/女性144名)
  • 売上高/69億円(2018年6月)
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強みはミクロン単位の超精密加工技術

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ガス栓の製造、販売を手がける光陽産業。都市ガス用で40%、プロパンガス用で30%の国内トップシェアを築いています。ガス栓と一口にいっても、都市ガスとプロパンガスでは規格が異なるうえ、求められる仕様も多種多様。そのため、同社は多品種少量生産で顧客の要望に応えてきました。その結果、製品は今や500種類を超えています。

大きな特徴は、ゴムやパッキンを用いた一般的なバルブと異なり、独自の超精密加工技術を採用していることです。「例えば、ガスが漏れて引火したら大事故につながりかねません。だから最も重要なのは、ガスを漏らすことなく本体とガス栓を密着させて安全を担保すること。同時に、開閉がスムーズであることも大切です。相反するそれらを両立させたのが、金属と金属を接触させてシールし、ガスの粒子を通さないようにする『メタルタッチ』です」と吉田専務。これは、接着面にミクロン(1/1000mm)単位の特殊な仕上げ加工を施したものです。さらに、小惑星探査機「はやぶさ」の羽根を稼働させる部分にも使われたコーティング技術により、耐摩耗性を高めました。その確かな開発力と技術力こそ、同社の最大の強みと言えるでしょう。

また、日本ガス協会発表の「2020年までにガス事故による死亡者ゼロを目指そう」といる長期方針に基づき、保安向上を目的とした製品開発にも努めています。その一環として、ホースをつなぐと自然とガスが流れ、外すと遮断される既存製品「ガスコンセント」をブラッシュアップ。施工性や操作性を高め、さらなる普及促進に注力しています。

持てる技術とノウハウを他分野にも発揮

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ガス栓で培った技術は水道関係のバルブや継手にも発揮。水まわり機器メーカーと共同開発に取り組み、OEM生産を行って着実にシェアを広げています。そのほか、全くの異分野における活躍も顕著です。例えば、東海道・山陽新幹線N700系、北陸新幹線E7系・W7系、さらに中国や台湾の新幹線車輌にも当社のバルブが使用されています。アメリカをはじめとする多くの国がモーダルシフトにより新たに電車を導入しているため、車輌用バルブの生産も増加の一方です。また、航空機部品の分野にも進出。キャビンで使われる熱湯の蛇口に同社の技術が生かされ、ボーイング787では標準採用となりました。

最新のトピックは「空調用アルミ冷媒用配管継手」の本格生産・販売がスタートしたことでしょう。「これは、工場など非住宅の空調の中にある冷媒用の配管を、銅をはじめとする従来の素材からアルミに換えることで、低コストと施工の負担減を実現するもの。画期的な製品なので、展示会などでも好評を得ました」。今までにない新しい市場への進出に、期待が高まります。

持てる技術とノウハウを最大に生かして様々な分野へ。そのチャレンジマインドは販路の拡大にも通じており、10数年前に設立した中国の子会社も、ガス栓の販売をメインに順調な業績を築いています。また国内にもグループ会社があり、光陽産業に材料を納入する素材加工メーカー「シンコーテック」、製造したガス栓を施工する配管工事会社「東京東武工業」と連携をはかり、多大なシナジーを生んでいます。「今後のテーマは事業領域の拡大。ガス栓にとどまらず、周辺部材も一貫して手がけることでさらなる業績向上に努め、売上高100億円企業を目指します」。

働く環境づくりへ真摯な取り組みも

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実は生産現場にも工夫が施されています。同社が採用しているのはセル生産ライン。工場にはU字型の小さなラインがズラリと並び、一人の作業者が一つのラインを担当し、無駄のない鮮やかな手さばきで製品を組み立てます。「昔ながらのベルトコンベア式と異なり、モノではなく人が動く。つまり作業者それぞれのスピードに合わせ、コンパクトな動きで組み立てを行うことができます。この方式を導入することで作業効率が35%も上がりました。多品種に対応する当社にとって最適な生産スタイルと言えるでしょう」と吉田専務。さらに、一つの製品が組み上がるまでの一連を担うため、作業者もモノづくりの実感を得ることができるのも利点です。

同時に、吉田専務いわく「赤札大作戦」も決行。これは5Sにつながる取り組みで、工場内に無造作に置かれている「不要・不急・不良」なものに赤い札を貼り、それらを必ず処分するという試みです。「唯一の約束は、人間には貼らないこと(笑)。そんな冗談を言いながら一丸となって行い、すっきりと広いスペースを確保しました。より良い製品づくりには、まずより良い現場づくりから。セル生産ラインの導入と併せて、作業効率を上げる一助になったと思います」。

社員が仕事に打ち込むことのできる環境への配慮は、充実した各種制度にも表れています。同社は働き方改革に先駆けて、約20年前より県内トップクラスの年間休日127日を実現。また有給休暇についても、昨年の平均取得数が11.0日、取得率は63.2%と、いずれも県平均を大きく上回りました。それら充実の福利厚生に加え、長年の信頼で築いた安定基盤も、一人ひとりが存分に力を発揮できる好環境の礎と言えるでしょう。

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