にいがた就職応援団ナビ2019

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田中組の新社屋「タ・フィス」と、重要文化財の修復工事をルポ!

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新潟市で創業して86年、病院や学校など公共施設を中心にさまざまな建築物を手がけてきた田中組。マンションや一般住宅など民間施設の施工も多く、燕、阿賀野、関川村に営業所を構えています。

また、もともと宮大工から始まった田中組は、歴史的建造物の修復技術も高く評価されています。「新潟県政記念館(旧県議会議事堂)」の修復工事に始まり、西蒲区にある重要文化財「種月寺(しゅげつじ)」など、国指定重要文化財の修復に実績を残してきました。

2017年、田中組は「建設業」のイメージを打ち破る画期的な新社屋に移転しました。今回は新社屋プロジェクトと、重要文化財修復について紹介します!

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倉庫リノベーションで生まれた理想の新社屋

新社屋建設にあたり、田中康太郎社長は「ワンフロアの執務スペース」「宮大工を表現する」「地域に愛される事務所」の3つの実現を目指しました。そこで探し当てたのが元材木置き場だった倉庫。総面積547平方メートルという充分な広さと、誰もが訪れやすい通りに面した立地は、理想とする新社屋にぴったり!「お客様第一主義」を目指した田中組本社屋移転プロジェクトはここからはじまりました。

2016年夏、自社によるリノベーションがスタート。建物の雰囲気を残すため鉄骨の柱はそのまま生かし、社員がペンキを塗ります。設計から施工まで社員の手で作り上げていきます。天井や壁の内側には宇宙産業で採用されている遮熱シートを貼り、省エネルギーで自然環境に優しい建物に生まれ変わりました。

工事に5カ月半かけ、2017年1月に完成。エントランスには、薬師寺東院堂の屋根組の4分の3模型を設置しています。もちろん田中組が誇る伝統技術を駆使して造りあげたもの。「神が宿る」という言い伝えがある新月に伐採した新発田市二王子の越後杉を使っています。田中組の関連事業をグループ化した「ファムらいふ」のキャラクター「ふふ丸」のイラストが印象的な外観の新社屋に、一歩足を踏み入れると最初に広がる「和」の空間。清々しい杉の香りが、お客さまだけでなく社員も癒やしてくれます。

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自慢できるオフィスは3つの「タ」が特徴

屋内を案内してくれたのは、ソリューション事業部の番場さんと、設計企画部の石黒さん。社員の憩いの場であり、打ち合わせにも使う1階の交流スペースは、ガラス張りの開口部から光が差し込む気持ちのいい空間。カフェコーナーがあり、テーブルとイスもスタイリッシュです。「通りかかった人が、カフェやお花屋さんと間違えて入ってきたこともあります」と番場さん。石黒さんはこのスペースで女性社員たちとランチタイムを過ごします。

ワンフロアの執務スペースはフリーアドレス。毎朝出勤時にビンゴゲーム機を回し、出た数字の席に座ります。「旧社屋は部署ごとに分かれていて、情報共有がしづらく、無駄が多かった。今は社員同士のコミュニケーションも良くなり、また退社時にはその日のデスク周りを片付けるので、整理整頓や段取り意識が高まり、仕事にも生かされていると思います」と、二人は口をそろえます。使いやすさにこだわったデスクと、長時間座っても疲れにくいワークチェアなど、働く環境も整備されています。

2階は多目的ホール。地域の人や小学生のイベントや体験会などを企画中です。「タスクがはかどる」「タモクテキに使える」「タノシイ!」という3つの「タ」が特徴の新社屋「タ・フィス」。番場さんは「友達に自慢できるオフィス。お客さまも、旧社屋の時より足を運んでくれます」と笑顔で話しました。

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重要文化財「種月寺」の修復で得た高い評価

続いて、田中組の重要文化財修復について知るために、2008年に修復した西蒲区(旧岩室村)の種月寺へ。五十嵐建設本部長に修復エピソードを尋ねました。

「修復工事で入れ替えた材木には、修復年号を刻した烙印が入っています。今回の修復では、一部の木に『安政4年 石瀬 大工源七』と年代、地名、大工の名を残した墨書が見つかりました。また、お賽銭が何かの拍子に入り込んだのか、本堂の敷居を外したら古銭が出てきたのも印象深い出来事でしたね」。

種月寺が誇る立派な伽藍は、今から314年前に建てられたもの。分厚く茅を葺いた大屋根の重さたるや、なんと60t! 茅を一旦下ろしてから、20台以上のジャッキを使って建物の傾きを直し、最後の仕上げに茅を葺き直したのだそうです。

「茅を下ろした途端、今までびくともしなかった引き戸が楽に開閉できるようになってね」と笑うこの寺のご住職は、田中組の仕事に全幅の信頼を寄せていたとのこと。「日々の工事の状況を、毎日記録写真で見せてくれました。それは何十冊ものアルバムにして、今も大切に保管しています。田中組さんは、建築の専門的な方法などについても、常にわかりやすく説明してくれて安心できました。どの会社も優れた技術を持っているのかもしれませんが、最後は人間同士の信頼関係が大切だと実感しましたよ」。その高い評価は、同社が大切にする信用力の表れですよね。

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新潟の歴史や文化を守る使命を果たし続ける

宮大工から始まった同社の歴史は、時代は変われど受け継がれてきた「技と心」によって支えられています。特に重要文化財の修復工事は、願うだけでは叶わない、とても名誉ある仕事だと言えるでしょう。

「先輩方から引き継いできたノウハウは、当社の大きな強み。旧齋藤家別邸の修復や東区の某神社の再建などを受注できたのも、そういった実績の積み重ねによるものだと思っています」。建設のプロとして、新潟の歴史や文化を守る。それも同社の誇りある使命なのです。

また五十嵐さんは、自分が担当した建物は全て、我が子のような存在だと言います。「それも先輩から教えられたこと。子どもを育てるような気持ちで工事を行い、外壁の塗装が終わって工事の足場を崩す時が我が子の巣立ちの時なんだ、と。愛情のこもった工事はきれいに仕上がるものです。一つの現場に愛情をもって取り組むことを、若手にもしっかり伝えていきたいですね」。

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IPPO君の独り言

田中組は建設業の他に不動産事業や介護事業も合わせた「ファムらいふ」グループ全体として地域の暮らしに寄り添っています。キャラクターの「ふふ丸」は、旧社屋の中庭に江戸時代からあった花梨(かりん)の木の実で、田中家代々の母親が家族のために花梨酒を作っていたことをモチーフにして誕生しました。「お客さま一人ひとりと家族同様に信頼し合い、多様なニーズに応えたい」。その理念を胸に、若いスタッフや女性社員が活躍しています。明るく気持ちのいい「タ・フィス」で、生き生きと働く社員のみなさんの笑顔が心に残りました。

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