にいがた就職応援団ナビ2019

IPPO君がゆく!応援団ルポ
社員みんなで考え、人・モノの質を極める作業工具メーカー

「KEIBA」「MARUTO」2つのブランドを手掛ける製造現場に潜入

マルト長谷川工作所のモノづくりの現場をルポ!

メイン画像PC用

マルト長谷川工作所がある新潟県三条市は古くから鍛治の町として知られてきました。その歴史は江戸時代に始まり、特に刃物類は高い評価を得ており、今では「Sanjo Japanブランド」として、海外でも人気を集めています。

同社は、ペンチやニッパーなどの作業工具の「KEIBA」シリーズと、爪切りなどの理美容製品ブランド「MARUTO」の2つをそろえ、国内はもとよりヨーロッパやアジアなど世界20ヶ国以上で支持される老舗金属加工メーカー。工場の敷地面積はおよそ1万坪! 社員数も100名以上と、作業工具メーカーとしては国内トップクラスの規模を誇ります。また、グッド・デザイン賞をはじめとする70以上の賞を受賞。そんな同社の製品群は、果たしてどのような環境でつくられているのでしょう。今回はその工場に潜入します!

イメージ
世界に通じるハイクオリティーな製品群

洗練されたデザインの美しさと高い機能性に優れた「KEIBA」の作業工具。女性的な美しいフォルムに、繊細かつシャープな切れ味を併せ持つ「MARUTO」の理美容製品。

同社の2つのブランドの製品は実用性と機能美を兼ね備えており、製品を使う国内外のプロを中心に支持されています。デザインにもこだわっていて、三条市においては初めて「グッドデザイン賞」に同社の作業工具が選ばれたそうですよ!

「当社の製品は徹底した高品質を目指してつくられています。社内での一貫生産にこだわっているのも、そのためです」とは部長の外山さん。ここで言う「一貫生産」とは、材料となる鋼材の加工から包装・出荷に至るまで社内で行なうということ。これが、50以上もある各工程での細やかな管理と安定した品質の実現を可能としているのです。作業工具メーカーとして、一貫して手掛けるというのは国内でも珍しいそう。モノづくりに対する並々ならぬ情熱を感じますね!

今では同社の製品は国内のみならず海外へも広がり、輸出は生産が受注に追いつかないほどだそう。三条発の製品が世界中で使われているなんて、素晴らしいですね!

イメージ
誰もがチャレンジできる環境がある

では、工場へ行ってみましょう!

まずは主力であるブランド「KEIBA」の製造現場から! お話を伺うのは入社2年目、機械一課の斎藤さん。ドリルで穴を開けるボール盤や金属を切ったり削ったりするフライス盤などを用いて、ラジオペンチを製造することが彼の仕事です。

「自分のところで製品の形がほとんど決まってしまいますから、後の工程の人が苦労しないように、しっかり確認しながら決められた寸法通りになるように作業をします」。

斎藤さんは1年で先輩のレクチャーから独立。この仕事を1人で任されるようになりました。その時の嬉しさは今でも忘れていないと言います。「けれど、自分にはまだまだできる仕事が少ない。覚えることはたくさんあります。今はできることを確実にこなし、その上でさまざまなことにチャレンジしていきたいです」。

また、同社の魅力について、「うちの会社はみんな仲が良く、分からないことがあれば丁寧に教えてくれる先輩ばかりです。また、自分がやりたいと思ったことをやらせてくれます」と斎藤さんは言います。「だからこそ自分自身で考えて動くことが大切。日々学び成長していくという姿勢をずっと続け、いくつになっても『初心忘るべからず』の気持ちで、これからも頑張ります」。

イメージ
現場作業の経験を優れたデザインのヒントに

次に伺ったのは、「MARUTO」の製造ライン。2014年のブランドリニューアル以来、理美容のプロの現場で愛用者続出の製品をつくっています。ここで爪切りやキューティクルニッパーの機械加工を行なっている、製造部理美容課の佐藤さん(入社2年目)は、静岡文化芸術大学デザイン学部を卒業し、入社しました。

「鍛造された製品の生地(材料)を、いくつもの機械を使って切削加工しています。一定の寸法に加工しなければならないのですが、それがなかなか難しい(笑)。機械の調整が一度でうまく行えて、目標の寸法がしっかりと出せたときは嬉しいですね」。

経歴からも察せられるように、佐藤さんはデザイン職として採用されているそうです。しかし同社では、どの社員にもまずは現場の仕事をひと通り経験させます。「実際にこうして製造現場に立ってみると、デザインは単に形だけでなく、作りやすさと性能のバランスも考慮しなくてはダメだということがよく分かりました。将来はここで学んだ知識や技術を活かしたい」。

会社では社員教育の一環として、他社の工場見学も準備しているそうです。「時間を作って課のみんなと回ってみたい。他を見ることで自社に足りないものや吸収すべきものがいろいろ分かってくると思うんです」と語る佐藤さんのモノづくりへの情熱は高まる一方です。

イメージ
自ら進んで考え、行動し、常に元気な集団に

同社を知る上で、押さえておきたいのが同社の「改善活動」(MPI=Maruto Product Innovation)。作業を効率化させるために、現場の作業者が中心となって積極的に意見を出し合いながら、改善を図っていきます。

「目標はモノが停滞することなく、サラサラと流れること。そのためにネックになっている課題の解消を目指します」(外山部長)。

月に1〜2回、外部から定期的にコンサルタントを招き、現場から選抜した社員で構成したいくつかのグループが加わり、課題の洗い出しとその解消に努めています。「MPI活動の日は、各部署から選ばれた社員は持ち場を離れて研究に励みます。コンサルタントの方から指摘があった部分に関しては、次の活動日まで改善策を細かく取りまとめ、検証・報告・改善を繰り返していきます。仕事がスムーズに流れれば社員の負担も軽減されますし、生産性の向上は待遇向上につながります。だからみんな真剣なんです」。

しかし一貫生産という体制を取る同社では、工程が50以上と多岐におよび、改善活動も容易ではありません。

「この活動を約20年続けてきていますので、少しずつではありますが生産能力は向上しています。それに何より、会社全体に活気や元気が出ました。ぜひ継続していきたいです」。

マルト長谷川工作所は、大勢の社員が一丸となり、同じ目標に向かってみんなで築き上げているブランドなのですね!

イメージ

IPPO君の独り言

驚いたのが、この5年で採用した社員32名のうち、離職者わずか1名という驚異の低離職率。「居心地がいんじゃないですかね(笑)」と、外山部長からはサラリと話してくれましたが、これって本当にすごいことです。一流のモノを作っているというプライドと、職場の雰囲気・チームワークの良さ、個人の声が会社に届くという風通しの良さなど、働きやすい環境がいろいろと整っているということが低離職率の理由ではないのでしょうか。「物づくりを通して社員の人間的成長を目指す」という同社の理念を垣間見た今回の取材。これからの活躍も楽しみです!

イメージ